タイでホスピス実現のために

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   ホスピス実現のために      
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先月号では、ホスピスの意味とその必要性について触れました。

ホスピスの語源は、「暖かいもてなし」であること、死を宣告された人に寄り添い、

生活のお手伝いや精神的な慰めをすることが、

身寄りの少ない異国タイにおいては特に必要であることを述べました。

実は、ホスピスが必要なのは、癌患者など死を間近にした人に限ったことではありません。

先の第2回シンポジウムで、ある独り身の方が

「万一の事態に遭ったらどうなるか、不安だ」と訴えていました。

日本国内においても、孤独死は大きな問題になっています。

独り身でなくても、不測の事態が起きた時、冷静に対処できる人はどれだけいるでしょうか。

皆が安心して生活できるように、広い意味でのホスピス活動が、

私たち日本人ロングステイヤーに必要とされていると思います。


それでは、どうしたらホスピス活動が実現できるでしょうか。

それには、ホスピス精神を持った人たちが協力しあう機関、グループづくりが必要だと思います。

先月号でも触れた「ランナーケアネット」が一つの手本になるのではないでしょうか。

代表のナンシーさんと癌患者のケアを担当するカールさんは、

活動の精神についてこう言っていました。

「お世話になっているタイに恩返しをしたいけれど、この国の法律では活動にさまざまな制限がある。

ならば、せめてロングステイヤーの仲間がタイ国民に迷惑をかけることを少しでも減らしたい。

活動を通して、自分自身の精神が豊かになり、人間的に成長できる」。

私たちも利益のためではなく、

彼等のようにホスピス精神を持った人たちが連携して助け合う事は出来ないでしょうか。

先のシンポジウムのグループ討議の中でも、お互いに助け合いたいという声がありました。

他国に住む人は、自己責任が基本ではありますが、助け合いも必要です。

自分自身、助けが必要な日も来るでしょう。

その時は、自分ができることはしたうえで、

心からの感謝をもってお世話になればそれで良いと思います。


最近の日本人は助け合いの精神が薄くなったと言われています。

私はそうではなく、核家族化など、社会環境に変化がそうさせているのだと思います。

私たちは自由な時間を持っています。

その時間のごく1部を助け合いのために使うことは、さほどの問題もなく出来ると思います。

そして、その少しの時間が

死期を間近に控えた人を慰め、

不慮の事故に遭遇した人を助け、

介助を必要とする人の力になり、

孤独死を減らすなど、さまざまな助け合いに役立つと思います。

たとえ、外に出て動くことができない人でも

たった1日1本、独り身の人に毎日電話をし、健康を確認することができれば

立派なホスピス活動であり、私達研究会が目指している互助活動になります。


此処で大切なことは、個人的なことに深入りしないことです。

他にもルールづくりが必要です。

連絡が取れない時はどうするのか、他の仲間の手を借りるにはどうするのか、

実費の支払い方法など、助け合いをスムーズにするためのルールをつくり、

担当を決めて、さまざまな事態に備えなければなりません。

総領事館や病院など他の組織との連携も必要でしょう。

勉強会も必要かも知れません。

志のある人が知恵を出し合い、出来るところから地道に活動をしていかなければなりません。

そして、そんな仲間が定期的に集まり、食事でもしながら情報交換をし、

親交を深めるならば、それ自体が「生きがい」にも?がります。


私たちの研究会は、単なる研究会の枠を超えて、こうした活動もしていきたいと考えています。

賛同される方は、ぜひ 「チェンマイ介護研究会」 に連絡ください。ご一緒に考えましょう!

(文責 : SCC生活支援グル-プ、よっちゃんこと志田義晴)


SCCニュース第7号より




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