日本の介護サービスの地域格差 その2

◇日本の介護サービスの地域格差◇
  
前月号の概略説明
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介護保険料は自治体により、3.1倍の開きがある。

特に、「デイサービス」利用者が多く、その為に小さな通所介護施設が急増し、国の財政を圧迫している。

今年度の介護保険法改正により、これら小規模施設が市町村の管理下におかれることになり、

更に地域格差が広がる恐れがある。その要因は、「介護保険制度の仕組み」にある。

< 介護保険料の格差 >

介護保険の財政は

「公費(国+都道府県+市町村)」+

「40歳以上の国民が負担する介護保険料」で1/2ずつ負担する構成で成り立っています。

40~64歳の介護保険料は、健康保険料に上乗せし、全国ベースで算出されるので地域格差は生じません。

一方、65歳以上の第一号被保険者は、

居住地域の介護費用や高齢者数などで保険料が決まるため格差が出てきます。

保険料から地域格差が始まります。


< 要介護認定率にも地域格差がある >

要介護認定の1次判定は、全国一律のソフトを導入して行いますが、

2次判定は各自治体の介護や福祉の専門家によって実施されるため、

そこに格差が生じます。

基本的に75歳以上の後期高齢者の人数が多い地域は、要介護認定率も高くなる傾向にあります。

介護保険改正により、要支援者のサービスは今後「地域支援事業」に移るため、

市町村の懐事情によって、今まで受けられていたサ-ビスが受けられなくなる可能性が出て来る不安があります。


< 小規模施設の経営は苦しくなる >

この改正法で、小規模型通所介護は介護報酬が10%引き下げられ、すでに厳しい状況です。

さらに「地域密着型サービス」の移行は、さらに追い討ちをかけ、小規模事業者は苦しくなります。


< 介護予防の推進 >

通所介護の費用額は、2006年度から毎年約1,000億円ずつ増加しています。

このまま推移すれば、将来的に社会保障費の財源確保が困難を極めるのは明らかです。

今以上地域格差を拡大させないためにも、いずれ介護保険制度の抜本的な見直しが必要になるでしょう。

そのためにも、当面の打開策としては、地域ぐるみで積極的に介護予防に取り組むことが大切になります。

また、自立支援や認知症予防など、一人一人に適したサービスを提供すべきです。

介護予防の取り組みは功を奏すれば、介護費用の軽減につながります。

政府としては、小規模デイサービスの管理を市町村に丸投げするのではなく、

各自治体の運営を把握し、サポート体制を整えていく必要が望まれるところです。


SCCニュース第6号より




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