NHK血糖値スパイクが危ない

血糖値スパイクとは

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上がりすぎも下がりすぎも困りもの、血糖値と健康の気になる関係

食事を取ってからしばらく後に、集中力が低下したり、

急に強い眠気や空腹を感じたりすることありませんか?

もしかしたらそれは“血糖値スパイク”かもしれません。

食後に血糖値が急に上がることが続くと、日常的に不調を感じるだけでなく

近い将来の糖尿病、動脈硬化につながりやすいのです。

適切な血糖コントロールで血糖値スパイクを防ぎましょう!


NHKスペシャルから


血糖値スパイクとはなに?

「脳のエネルギーになるのはブドウ糖だけ」という話を聞いたことがあるかもしれません。

ブドウ糖はこの言葉のとおり、身体を動かす大切な栄養です。

このブドウ糖が血液の中に入ると“血糖”になりますが、

血糖が急上昇する“血糖値スパイク”を引き起こすと、健康上の大きな問題の原因になってしまいます。



「血糖値」ってなに?

血糖値とは血液に含まれるブドウ糖の量の数値です。

食事をして、炭水化物(白米、パン、ジャガイモなど)や

糖(砂糖、水飴、はちみつなど)が消化吸収されると、

ブドウ糖となって血液に入り、“血糖”となります。

血糖は脳や筋肉など身体が活動するためのエネルギーとして使われます。

また、血糖が増えると、すい臓から“インスリン”と呼ばれるホルモンが分泌され、

その働きでブドウ糖は“グリコーゲン”という、すぐに使えるエネルギーとして一時的にたくわえられます。

つまり、食べ物はいったん血液中のブドウ糖のかたちにならないとエネルギーとして利用できないのです。

血糖値は上下するサイクルを繰り返す

このようにブドウ糖は、食事をとって

血液の中に増える⇒インスリンの働きで減る

のサイクルを繰り返し、適度な値を保つようにコントロールされています。

ですが、血糖が増えすぎると、身体に大きな問題を引き起こします。

代表的なものは、ご存知のとおり“糖尿病(2型糖尿病)”。

インスリンによって血糖を調整する働きが弱まってしまう病気です。

多すぎる血糖が血管を傷つけることで、動脈硬化や腎臓の障害、

視神経の障害による視力低下、神経障害など全身に合併症を起こしてしまいます。

血糖値をコントロールするための「第3の数値」

従来、糖尿病を診断し、治療、コントロールするためには

食事前の血糖値を測ることが大切だとされてきました。

健康診断で朝食をとらずに空腹時血糖値を測るのはこのためです。

空腹時血糖値は60~109mg/dL(ミリグラム・パー・デシリットル)の範囲におさまると正常とされています。

また、“HbA1c(ヘモグロビンA1c)”という過去2ヶ月間の

血糖コントロールの状態を示す値も大切とされています。

糖尿病を予防、治療するために空腹時血糖や

HbA1cの値が大切であることはもちろんですが、

この2つだけでなく、近年では第3の数値ともいえる、

食事の後の血糖値を測定、管理することが重要であることがわかってきました。

基準を超えて急上昇する「血糖値スパイク」

空腹時血糖の正常値の上限が109mg/DLと紹介しました。

食事をとると、血糖が増えて一時的にこの値よりも血糖値は高くなります。

ですが、血糖をコントロールする機能が正常であれば、

上がるとはいっても140mg/DLを超えることはほとんどありません。

また、食事から2~3時間たつと正常値の範囲内に戻ります。

“血糖値スパイク”とは、

この食事の後の血糖値が140mg/DLを超えて急に上がることをいいます。

医療機関では、検査や診察の際に“食後高血糖”という言葉が一般的に使われています。

糖尿病にも、血管の健康にも悪影響

血糖値スパイクは、空腹時血糖値が正常の範囲内、

または高めのボーダーライン程度の人にも起きることがあります。

日本人では、2型糖尿病を発病する前や、発病してから間もない人に多いとされています。

つまりは糖尿病の始まり、また糖尿病予備群を洗い出す、ひとつの目安になっているわけなのです。

また、糖尿病になる前から血糖値スパイクそのものが身体に悪影響を及ぼすことがわかってきています。

糖尿病に関する国際団体、国際糖尿病連合(IDF)の

『食後血糖値の管理に関するガイドライン』によると、

「食後および負荷後高血糖は大血管疾患の独立した危険因子である」としています。

これは、血糖値スパイクがたびたび起きることで、

動脈硬化が早いうちから進み、心筋梗塞などの

重大な病気を引き起こすリスクが高まるということなのです。


そのほか、食後高血糖と関連する病気として、

網膜症やがんなどの重大な病気があります。

高齢の2型糖尿病患者の場合、食後高血糖が続くと認知機能に悪影響を及ぼすとされています。

血糖値スパイクで仕事の能率も悪化!?

将来の重大な病気に加え、血糖値スパイクは

日常生活にも困った影響を与えることがあります。

血糖値が急に上がると、その後に今度は急激に血糖値が下がることがあります。

このときの低血糖に伴う症状として、強い空腹感、頭痛やイライラ感、

集中力・判断力の低下などを引き起こすことがあるのです。

血糖値スパイクは、食事のスピードが速い人に起きやすいともいわれています。

働く人で、十分な昼食の時間がなく、炭水化物の多い食事を急いで食べ、

結果として血糖値スパイクからくる低血糖で集中できずイライラ…。

原因がわからないこんな体調不良で悩まされる人も、少なくないようです。




血糖値スパイクの予防・改善方法

GI値、気にしてますか?

血糖値スパイクのような血糖値の急上昇を防ぐには、

適切な生活習慣が大切だといわれています。

まず大切なのが食べ物。

ジャガイモ、精白米のご飯、白パンなどは、GI(グリセミック・インデックス)値という

血糖上昇効果が高い食品に数えられています。

こうした食品を食べる量を抑えてみましょう。

反対に、豆類や玄米、全粒粉のパンなどは血糖値の上がりにくい

低GI食品とされていますから、積極的に取り入れましょう。


食物繊維をしっかり食べましょう

食物繊維には、血糖値の上昇をゆるやかにし、

急激な変動を抑える効果があるとされています。

効果を出すためには、食事のはじめに食物繊維が豊富な野菜を食べることが大切。

日本人を対象にした調査でも、食事のはじめに5分ほどかけて野菜を食べることで、

糖尿病患者もそうでない人も血糖値の変動がゆるやかになる結果が出ています。

早食いはNGです
早食いは急な血糖値上昇につながります。

できるだけ時間をかけて食事をとりましょう。

ゆっくりよく噛んで食事をすると、血糖値の急上昇が抑えられるだけでなく、

苦しくなるほどお腹いっぱい食べることも防げるので、体の負担も軽減できます。


運動で血糖を使ってしまおう

食事の後に運動をすると、

血液の中のブドウ糖を筋肉のエネルギーとして使うので、

血糖値を下げることができます。

食後30分~2時間ほどの間に軽い運動をすることで、

血糖値スパイクを防ぐことができるのです。

あまり激しい運動を食事の後にするのは苦しいですし、

血糖値をスパイクになりにくい身体を作るには持続的な運動が大切ですから、

ウォーキングなど軽く息がはずむ程度の続けやすい運動にとどめましょう。



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