もしもの時 チェンマイの友人

軽い気持ちで言った言葉
「俺がもしもの時、頼むよ。。。」
「OKです・いいですよ」


20167145


先日、食事を一緒にしていた時の会話です
(チェンマイ郊外にある知人の日本人宅)
私より10歳上の日本人宅に呼ばれ
ゴルフ談議の途中、急にその知人から
「もしもの時、頼むよ」
こちらも軽い気持ちで
「いいですよ」と言葉を返しました

それから数日たった、ある日のこと
チェンマイの別の友人から電話がかかってきました
一人暮らしの彼女はとても素敵な女性です
言葉はいつも丁寧で育ちの良さがうかがわれる方です
そんな彼女が
「ちょとーーー聞いてよ」
かなり興奮しています
「あのさーー」
「同じアパートに住む顔見知りから
電話があったので行ってみるとさーーー
部屋の中で倒れてんのーーーー」
「びっくりして声をかけても反応ないしーーーーー」

話が長くなるので、かいつまんで説明しますと
病院に救急搬送して、調べると脳梗塞でした
緊急手術をしてICUに入り一命を取り留めました
右半身にマヒが残りました

20167149


そこからが問題になりました
その人は日本人でアパートに一人暮らしです
チェンマイにある日本人向けのコミュニティに参加していました
友達付き合いもよく、親切で気さくな方だったようです

助けた女性が見舞いに行くと不機嫌です
「何でこの病院に運んだ」「もっと安い病院があるだろう」
「36万バーツ(手術費用)なんて払えねぇ」
「お前の責任だ」「お前が肩代わりしろ」・・・・・・・・・・・・・

この病院の治療と入院費の総額は50万バーツ(約160万円)
保険に入っていなかったので全額現金払いです

タイは盲腸でも日本円で15万円くらいの治療費が必要です
大病を患って、手術をすれば大変な金額になります

泣きながら
彼女は私に訴えて、いいことをしてあげたと思ったら
逆に、なじられた悔しさをこらえきれないようでした

手術費を肩代わりするほど金持ちではありませんし
当然、肩代わりする責任もないでしょう

こんなの物語でしょう
と、思われそうですが残念ながら本当の話です

20167147

あなたにとってのもしもの時。。。。。

「俺がもしもの時、頼むよ。。。」は
どういう意味なのでしょうか?
私に何を望んで言った言葉なのか?
ただの気休めか、よくわかりません

その後、ゴルフのプレイ中に訊ねたら
「死んだら火葬にしてくれ」
「1,000バーツ(約3,200円)もかからないだろう」
「領事館に電話すれば何とかしてくれるんだって」等

      201671410


ええええええええええ
ひえーーーーーーーーーー

ゴルフのスコアがめちゃめちゃになりました



最低のお棺だけでも3,000バーツ(約10,000円)が相場です
霊柩車代、お坊さん代、お寺の火葬代など何も知りません

死亡登録証、戸籍謄本、領事館の届出 わかりません

領事館が葬儀を出してくれると思っている



知人とはゴルフと食事のお付き合いです
チェンマイにきてから知り合った仲間です

ですから、こちらも友人のことは知らないだらけです

お金はいくらあるのか知りません
どういう保険に入っているか知りません
家族が日本にいるのか知りません

病院に入れても、いくらまで払えるか知りません
治療の選択をしてくれないとわかりません
家族がいれば、その治療の選択を了解しているのか?

死んだ時、お墓はどこにするのか知りません
どんなお葬式をしたいのか知りません
死んだことを知らせる友人の名前も知りません

「俺がもしもの時、頼むよ。。。」
緊急の電話がかかってきたら、どのように対処すればいいのでしょうか

思い切って、腹を割って上記のことを伝えました
プライベートな部分を知っていれば手助けできるが、
今のままでは無理であることを伝えました

その方は、日本にいる妹に相談するといって
淋しく笑いました

健康に不安を抱えるチェンマイの日本人は
確実に増えています

今までは、病気になれば帰国するのが当たり前でした
しかし、近年は終の棲家として住んでいる人もいます
困窮、貧困、孤独、糖尿病、高血圧など多くの健康不安を抱えながら
「俺がもしもの時」を待って日本に帰らず暮らしています

今月(2016年7月)も一人暮らしの日本人が
借りていたコンドミニアムで孤独死しました
死後一週間たって発見され腐乱した遺体は悲惨でした

その階下の日本人居住者はすぐ引っ越ししていきました
このニュースは地元の新聞にも載りませんでした
日本人同士の話題にも上りません

知らなこと事実がたくさんあることを
知ってほしくてこのような記事を書いております



日本人にとってチェンマイは
リゾート地であり
老後を楽しむところで、
病気や死はない天国で
犯罪に巻き込まれる心配もなく
安心して第二の人生を暮らせる
場所ではありません







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