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介護殺人 NHKスペシャル

どこにでもいる普通の人が、
介護疲れの果てに、 家族の命を奪ってしまう悲劇が
相次いでいます。

背景に介護の問題があった殺人や心中などの事件は、
NHKの取材では2010年以降の
6年間で少なくとも138件発生していました。
約2週間に一度、悲劇が繰り返されていることになります。

いま日本で介護を担う人は557万人にのぼり、
”大介護時代”を迎えています。
財政難などを背景に、国が在宅での介護を重視してきた中、
誰もが親や配偶者の介護から無縁ではいられません。


NHKスペシャル 2016年7月3日 160703 โดย jpemiko


いま、日本では2週間に一度、「介護殺人」が起きている。
配偶者を手にかけてしまう「老老介護」のケースに加え、
介護を担っていた娘や息子が親を殺害する事件もある。

こうした「介護殺人」は、しばしばニュースで報じられる一方で、
正確な統計はなく、全体を把握することは難しかった。

NHKは2010年以降の6年間の事件を調査。
半年間で11人の当事者に直接話を聞いた。
なぜ一線を越えてしまったのか。悲劇を防ぐことはできないのか。
当事者の告白から見えてくるものとは。(NHKスペシャル “介護殺人”)

20167411


「何で首を絞めたのかはわからん」

「我に返った時にはタオル持って、(この人)動けへんなって。
警察や検事さんからも、何度も聞かれたけど、何で首を絞めたのかはわからん。

でもこんな生活耐えられへん思って、やったと思う。
あんな地獄は絶対、嫌。ほんまに経験者でないとわからへんもん」

認知症の夫を殺害した女性
関西地方の閑静な住宅地にある一軒家。

夫の遺影が飾られた居間に正座した70代の女性は、
認知症の夫を手にかけた時のことを静かに語った。
自宅で夫を介護し続けて3年。

ある日、玄関先から突然、夫の悲鳴が聞こえた。
駆けつけると、夫は転んで床に倒れていた。
打ち所が悪かったのか、足を押さえて「痛い、痛い」と叫んでいた。

このままでは近所に迷惑がかかる。急いで部屋に運び込んだ。
そして、普段、夫が寝つくようにと服用させていた
睡眠薬を痛み止めの代わりに飲ませると、
徐々におとなしくなり、やがて寝息を立て始めた。

「寝てるわ」
ほっとして寝顔を見ていた女性の記憶は、そこで途切れている。
次に覚えているのは、横たわっている夫の前でタオルを握りしめていた自分。

夫の首を絞めたタオルは、
夫が立ち上がろうとする際にテーブルに手をついて踏ん張れる
ようにと常に用意していた、ぬれタオルだった。

「この人こんなかわいそうなん、生きててもええこともないし。
昔、元気な人やったから、こんな弱っている姿、情けのうて。
本人もつらかったと思うもん。この人もう、ここまで生きたんやから、
もうええやろ思った。私、ほんまに余裕がなかった」

夫と結婚したのは40年以上前。男女2人の子宝に恵まれた。
自営で、建築関係の仕事をしていた夫は、家事は妻に任せる
タイプの「昭和の男」だったが、子煩悩でキャンプや旅行に
よく家族を連れていった。
女性も育児のかたわら夫の仕事を手伝い、職場でも家庭でも夫を支えてきた。

「あの人、気は短かったけど、子どもにはすっごい優しかった。
バブルの時代は収入もよかったし、私も仕事を手伝っていたから、
生活に余裕があって、一番楽しかったね」

バブルの崩壊後は生活が急激に苦しくなった。
それでも、夫は家族を養おうと懸命に働き続け、長男と長女は無事に成人。
待望の孫も生まれた。夫は孫を可愛がり、家には笑いが絶えなかったという。
部屋の柱には、孫の背丈を測ったペンの跡がいくつも残っていた。

そんな平穏な生活は、夫が脳梗塞で体が不自由になり
自宅での介護が始まってから一変した。


1日に20回近くもトイレに付き添い、排せつも手伝った。

1度に眠れるのは2時間ほど。ズボンをはかせようとして
手間取ると叱られ、手を上げられることもあった。

事件の半年ほど前には、夫が認知症を発症。
会話もほとんど成り立たなくなった。

夫は溺愛していた孫にテレビのリモコンを投げつけ、
昼夜を問わずわめき出すようになった。

「完全に眠れへん。夜中でも、ものすごいわめくし、訳のわからんこと言うんよ
。24時間テレビもつけっぱなしで、じーっと画面を見ているだけ。
大好きだった野球を観ていても反応しない。
もう目が死んでた。頭の中がもうパニックになってきて。
ほんま死ぬことばかり考えていた。でも、自分が死んだら、
息子や娘に迷惑がかかるから、それはできん」

家庭や仕事がある子どもたちに頼ることはできなかった。
介護施設に入居させられないかと自治体にも相談したが、
特別養護老人ホームに空きは見つからなかった。

民間の有料老人ホームも探したが、入居費用は月15万円。
夫婦の年金を大幅に上回っていた。

唯一、介護から離れられたのは、
夫がデイサービスに通っている時間だけだった。

週3回、午前10時から午後4時までの6時間。
その間に買い物や家事を済ませると、一人で近所の公園に出かけ、
ベンチに座り続けていたという。

「家におったら、もう気が狂いそうになるから。
いつまで介護をやるのかと、頭の中でぐるぐるぐるぐる回って。
これからどないしていこう、どないしたらいいんかなと。
携帯電話を持ってずーっと眺めてて…。
また、あんなつらい思いせなならん思ったら、あの地獄がやってくる思うたら、
もうほんまに家に帰るの嫌や思いました。

公園で、仲良く楽しそうに散歩しているお年寄り夫婦なんか見ると、
元気でいいなって…。ほんまにうらやましかった」

夫の命を奪うことで先の見えない介護生活は終わった。
仏壇の前には夫の遺骨が安置され、女性はこの日も手を合わせていた。
「後悔はしてない。やったことは悪い。でも、ああするよりほかなかった」

                                   合掌



生きるのも死ぬのも大変な時代になりました
「自己責任」「自業自得」なんでしょうか?

何か悪いことでもしたんか?

この言葉は胸に刺さります

誰も先が見えない「暗黒の時代」です







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せっかく暖かい温暖なタイに移住した方が、体力に自信がなくなり、病気になったのをキッカケに帰国される方を多く見かけるようになりました。

私たちは治療より予防を目指し、自分自身で健康を管理し、もしもの時、温かい北タイで年金の範囲で、介護が受けられる仕組みづくりを目的に介護研究会を立ち上げました。

各活動は「調査」「研究」を基本とし、その結果を北タイ高齢者の皆様へ提案、提言してまいります。

名前は北タイの代表的地名である
「チェンマイ」を冠にしました。


<会の名称>
「チェンマイ介護研究会」
<設立年月日>
2013年12月26日

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