70歳過ぎてから貧困に

「こんなはずではなかった」皆がそう口を揃える。

食費を節約してもなお、減っていく貯金額
「真綿で首を絞められているような」日々。

彼らはなぜ、悲惨な老後を送ることになってしまったのか。

(週刊現代)より

70歳を越えてから、
自分では想像もできなかったことが起こる
そのときになってから考えるのでは、手遅れである
不測の事態に備えるためには、
前もって老後の設計をしておくこと




2016522


茨城県に住むKさん(76歳)もその一人だ。

Kさんは63歳まで、同じ年の妻と二人で居酒屋を営んでいた。
こぢんまりとした店で、馴染み客も多く経営は順調だったという。

「20年以上、夫婦で細々と店をやっていましたが、
歳のせいもあって、持病の不整脈が悪化してきていた。
60歳になるとき、そろそろ店をしまおうかと妻と決めたんです。
当時、貯金は1000万円以上ありましたし、店舗兼自宅のローンも終わっていた。
私の体調を考えれば、そう長生きすることもないですし、
老後を夫婦二人で過ごすくらいならどうにかなるだろうと思っていたのです」

ところが、その後、意外なことが起こる。
結婚して地元を離れた一人息子が、離婚して戻ってきたのだ。

「勤めていた会社が倒産し、離婚してしまった。
慰謝料代わりに自宅も譲ったそうです。
息子は次の職を探す気力もなくなって、我が家に引きこもっています。
生活費の面倒も見なくてはいけないし、預金はもはや400万円ほどしか残っていません。

気づけば私ももう76歳。
じつは、仕事を辞めてから体調はだいぶ良くなったんです。
息子がこんなことになるとは思ってもいませんでしたし、
長生きすることがわかっていれば、もう少し頑張って働けばよかった」

築30年超の自宅は老朽化し、
先日、天井からの水漏れも発覚した。
だがリフォームする余裕もなく、耐えるしかない状況だ。

「とにかく節約できるところはとことん切り詰めるしかない。
まずは食費ですね。
妻が工夫してくれていますが、鍋を3晩続けて食べていると情けなくなる。
1日目は湯豆腐、2日目は白身魚を入れて、3日目は安い豚の切り落としを入れる。
こうすると野菜や出汁に無駄が出ないんです。
おじやは最後の日にだけ。これが我が家の定番になりました」

70歳からは、さまざまな「想定外」の事態が起こる。
そこからビンボー生活が始まってしまう
のだが、
Kさんが言うように「こんなに長く生きると思わなかった」
という想定外を嘆く人は多いという。
医療コーディネーターとケアマネージャーの資格を持ち、
数々の高齢者の相談にのってきた上田浩美氏は、こう話す。

「医療の進歩によって、持病のある方でも長生きできるようになってきました。
ですが、とくに現在70歳前後の方は、
親が80歳を超えて生きた方も多くはなく、
せいぜい70代前半まで生きられればいいかと思ってらっしゃる方がとても多い。
高齢になってはじめて、このままでは家計が厳しくなると気付くのです」

医療費や食費など現役時代は気にならなかった
小さな負担が積み重なり、じわりじわりと家計を圧迫していく—

これも70代ビンボーのよくあるパターンだ。

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「まるで、真綿で首を絞められていくような苦しさ」
現実がそこにあります




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