非居住者は日本へ送金できない?

2017年2月に帰国したAさんの話です。

チェンマイの銀行から1月に日本の自分の口座に送金しました。

帰国して、自分の口座を確認した所、銀行から「マイナンバーを提示してください」と言われ慌てました。

市役所に住民登録して「マイナンバーをすぐに発行して」と頼みましたが、「早くても2週間かかる」とういうつれない返事です。

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Aさんは、65歳のとき、チェンマイの気候を気に入り「チェンマイに骨を埋める」覚悟で移住してきました。

日本の住民票を抜いたので、非居住者となりました。

年金機構からの振込はタイの銀行に入金依頼しています。

全財産のタイの銀行口座は100万バーツ(約300万円)を維持して、ビザの更新も楽にこなしていました。

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しかし、70歳を過ぎた頃から、

糖尿病に罹り、血圧も高く、ロングステイに体力的限界を感じ、日本での治療を決意して帰国となりました。

帰国の際に現金の持ち歩きは危険と思い、

タイの銀行口座で、日本円に両替して、日本の自分の口座に振り込んだわけです。

「帰国後、簡単に預金を引き出せると思っていた」とAさんは言います。




<非居住者による海外送金の条件>

・日本国内の金融機関の本支店に開設された預貯金口座への、国外からの送金であること

・非居住者である(国内に住んでいない)ことを、金融機関に正式に届け出ていること



マイナンバーのない非居住者が日本国内へ送金を行う際には


「非居住者」であることを正式に届け出る必要があります。


(具体的な手続きについては、口座を開設している銀行にお尋ねください。)




◆海外送金にマイナンバーが必要な理由とは?

「そもそも、銀行の手続きにマイナンバーが必要なのはなぜ?」

と疑問に思う方もいらっしゃるかと思いますが、

その理由は銀行から税務署に提出する法定調書にあります。

マイナンバー制度の導入によって法定調書の書式が変わり、

マイナンバーの記入が必要となったため、

日本の銀行は海外送金などの際にマイナンバーの提示を求めるようになったのです。


なお、マイナンバーの提示が必要となるのは、海外送金だけではありません。

具体的に、銀行との取引においてマイナンバーが必要になるのは下記の通りです。

<マイナンバーの提示が必要となる主な取引>


・投資信託・公共債など証券取引全般

・マル優、マル特p

・財形貯蓄(年金・住宅)

・海外送金(支払い・受け取り)

・信託取引(金銭信託など)




<非居住者の銀行口座>

非居住者の多くは、Aさんのように

日本で持っていた口座をそのまま利用しているのが大半でしょう。

しかし、ほとんどの銀行では、

「日本非居住者」は銀行口座を持てない決まりになっています。

証券口座も同様で株の売買はマイナンバーなしではできません。

銀行の口座は、本来は海外へ出るときに、解約か凍結の手続きをしなければなりません。

マイナンバー制度とは関係なく、非居住者は日本に口座を持てない仕組みなのです。

しかし、銀行から特に確認は無いので、非居住者の大半は継続して利用しています。



厳しい意見として、

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「非居住者は、口座を閉鎖してから海外に行くべきであって、

そもそも自分名義の銀行口座が国内に残っているのはおかしい」

「海外送金以前に、非居住者は、口座を閉じないで海外に行くのが脱法行為だ。」

という意見もあります。

ですが、これを厳格に適用したらどうなるのでしょうか?

非居住者は日本の銀行システムにアクセスする手段が全く無いということになります。

そもそも、日本で決められている非居住者とは範囲が広いです。



非居住者になるパターン

会社の転勤で、自分の意志と関係なく赴任している駐在員も非居住者ですし、

海外ボランティアで派遣されているひと、海外の大学に留学している人、

海外の企業に雇われて働く人、こうした人も非居住者になります。

もちろん日本国政府の在外公館の職員も非居住者です。

チェンマイの日本人高齢者は退職後、

年金だけで暮らしていけなので、やむなく海外で生活している人も多くいます。

これらの人がすべて、海外転出時に、口座を閉鎖してから行けというのは、とうてい現実的ではありません。

海外に転出するなら
「日本とのつながりは、すべて断ってから行け」的

なものになっているというのは、現代にマッチしていません。



迂回送金
日本在住でマイナンバーがある他人(家族含む)の口座に一回振り込み、

そこから再度国内送金してもらうというものです。

誰かに代わりに受けとって貰えばいいから大きく騒ぐ自体じゃないじゃないと指摘していますが、

こういった迂回送金というのはマネーロンダリングと呼ばれる行為そのものです。

マイナンバーの運用により普通の人が迂回送金をするのは、本末転倒でしょう。

また、一定額(110万円)以上を他人名義に振り込むと贈与税の税務リスクも生じます。



海外から送金が本当にできないか?

内閣府・金融庁は

「マイナンバーがないことのみを理由として、金融機関が海外からの送金等を拒否することはない」と発表。

下記の条件に該当する場合、海外送金はできるとしています。

◆現時点で、海外送金を可能にする方法は2つ

本来、日本の銀行口座は“日本国内で生活する人”しか持てず、

海外へ居住地を移す際は口座を解約するのがルールですが、

非居住者の多くは、日本で生活していた頃に開設した日本国内の銀行口座をそのまま利用しているのが現状です。


また、日本の銀行も居住地の確認等を行っておらず、

これまで暗黙のルールで非居住者の海外送金を許可してきたものと思われます。

しかし、マイナンバー制度が開始された現在、

原則としてマイナンバーがないと海外送金できません。

今まで通りに海外送金を行う方法としては、下記の2つが考えられます。

<2016年以降の海外送金を可能にする方法>

1.一時帰国して、マイナンバーを取得する

 まとまった期間、帰国できるようであれば、日本国内に戻り住民票を取得します。

 その後、国が発行したマイナンバーを銀行に提示します。

 「マイナンバーは個人に付けるものなので、一生変わりません」ですが、

 銀行に届け出した後、再び、非居住者になったらどうなるかは確認できていません。

 (読者からの情報をお待ちしております。)


2.金融機関に、非居住者として正式に届け出る

 非居住者として届け出れば、これまで通り海外送金できると

 内閣府は発表していますが、その際の銀行の対応はさまざまで、

 「非居住者口座」の開設が必要になることも。


 また、一定の猶予期間内にマイナンバーの取得が条件となることもあるようです。

 
※現時点で、銀行に「非居住者」として正式に届け出れば、


  今まで通り海外送金を行えるようですが、その対応は銀行によって異なります。



 また、今後の状況によっては銀行の対応が変わる可能性もありますので、

 
詳しくは、口座を開設している銀行に直接、問合わせるのがいいと思います。



2017年1月現在
以下の4つの銀行は、現在口座を持っている人であれば、

2018年末までは猶予期間として送金可能とのこと。

(東京三菱UFJ銀行・三井住友銀行・新生銀行・りそな銀行)



マイナンバーの無い非居住者の銀行口座
※海外送金
  2018年末までは一部の国内居住者用の預金口座、非居住者用口座で利用可能
※預金口座
  2020年末までキープ可能。新規開設も可能
※証券口座
  既に持っているものは2018年末までキープ可能。新規開設は不可

 注意としては、マイナンバー関連のお知らせを確認しておきましょう。

 非居住者は自分が利用している金融機関やサービスの、

 マイナンバー関連のお知らせには必ず目を通しておきましょう。









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すでにあるものへの視点—タイの高齢者ケアからの学び—

タイの高齢者問題を研究取材に来た

東京大学の麻田玲さんから

投稿記事をお寄せいただきました。

(チェンマイ介護研究会も取材に協力をいたしました。)



すでにあるものへの視点—タイの高齢者ケアからの学び—

と題して、タイにおける老人介護を取材したレポートです。



下記URLから記事を見られます。

http://www.nippon.com/ja/features/c02812/


興味のある方はご一読ください。





松方弘樹さんの命を奪った「脳リンパ腫」

2017年1月21日

俳優の松方弘樹さんが脳リンパ腫で死去した。

74歳だった。

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私たちの世代にとっては、時代劇の重厚な演技とともに、

「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」でみせたひょうきんな表情が記憶に残っている。

ご冥福をお祈りする。

報道によれば、昨年(2016年)脳リンパ腫と診断され、闘病に専念していた。

だが、昨年5月ごろからは意識がはっきりしなくなり、最後には体重が40キロまで減っていたという。


脳リンパ腫とは?

300キロを超える巨大マグロを釣り上げるほど豪快な人をやせ衰えさせ、

死に至らしめた「脳リンパ腫」。…この病名を聞き慣れない人も多いと思う。


私たち病理医が「脳リンパ腫」と聞いて思い浮かべるのは、

「中枢神経系原発悪性リンパ腫」だ。そのほとんどが、

「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」である。


悪性リンパ腫はリンパ系組織の悪性腫瘍で、

リンパ節などに発生することが多いが、脳を中心とする中枢神経に発生し、

他の組織には影響を与えないものを「中枢神経系原発悪性リンパ腫」と定義している。

発生頻度は脳腫瘍の2~4%、悪性リンパ腫の1%未満とされる。

発生年齢は45歳から80歳で60代が多い。

治療しなければ数カ月で亡くなる。


中枢神経に発生するので、ぼんやりしている、

おかしなことを言うなどの精神症状が生じる。

また、悪性リンパ腫の細胞が脳のなかで増えることにより、

脳が圧迫され、頭痛を感じたり、気持ちが悪くなり吐いてしまうなどの症状が出る。

痙攣も生じることがあり、目が見えにくくなるといった目の症状が出ることもある。



治療法は抗がん剤投与(化学療法)と放射線療法だ。

悪性リンパ腫は抗がん剤が比較的効きやすい種類のものが多く、

悪性リンパ腫に関しては「がんと闘うな」という医師はいない。

しかし、脳リンパ腫に特有な問題点がある。


脳には「血液脳関門」と呼ばれる、

脳外から入り込む物質を選り分ける部分があり、抗がん剤が脳の中に入りにくいのだ。

だから通常の抗がん剤が効かず、

脳以外に発生した悪性リンパ腫とは異なった抗がん剤を使うか、

放射線を脳にあてるといった治療法を選択することになる。




脳リンパ腫の中で最も多い

「中枢神経系原発びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」の治療は、

メトトレキサートと呼ばれる薬を大量に使うことが中心だ。

メトトレキサートは血液脳関門を通過するが、

それでもわずかにしか通過しないので、大量に用いることが不可欠だ。



近年治療法が進歩し、5年以上生存する率も高まってきたが、

治療により脳がダメージを受けてしまうことが問題となっている。


日経グッデイより


つつしんでご冥福をお祈り申し上げます
                      合掌





脱出老人

水谷竹秀著

書籍紹介「脱出老人」 フィリピン移住に最後の人生を賭ける日本人たち

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いっそのことフィリピンで幸せな老後を送りたいーー

しかし、そう現実は甘くない。

脱出老人」のジェットコースター人生を

マニラ在住、開高健ノンフィクション賞受賞作家が、

フィリピン&日本で3年間にわたり徹底取材した衝撃のノンフィクションです。